世界の離乳食

世界の赤ちゃんはいったいどんな離乳食を食べているのでしょう?離乳食開始はどうでしょう?とても気になるところだと思います。日本ではまずはお粥からのスタートが一般的です。ではどうしてお粥なのでしょうか?このようなちょっとした疑問からその国の食生活、育児への関わり方、社会構造などが見えてくるものです。


Australia
スタートはライスシリアル。しかも鉄分強化されていたり、あまり自然という印象は受けない。次はオートミールのようなもの。それでもベビーフードが主流で手作りはあまり人気がない。こだわり派はオーガニック。容器にすら配慮する徹底ぶり。オーストラリア牛は日本でも人気だが、その肉汁をパンに浸してあげたり、羊の脳みそペーストまで登場する。

Brazil
果物の豊富なブラジルではバナナ、パパイヤ、オレンジ、パイナップル、柿、桃、ぶどう、すいかなどが活躍します。しかし、最初の頃は主にフェージョン(豆料理)やスープです。オートミールも手軽に入ります。

Cambodia
離乳食ということばすら存在しない。しいていえば「お粥」がそれにあたる。米が主食のカンボジア。やはりお粥は米から作られる。白身魚や干し魚、にんじんや葉野菜をそこに入れる。味付けは日本でいうお醤油のような「シェン」。大家族なので食べさせるのはママに限らず子育てや家事担当の家族の人。

China
中国の最初の離乳食はお粥です。お粥といってもほとんどお米の形がなくなったスープに近いものです。次のステップではそのお粥にみじん切りにした鶏肉、豚肉、魚などを加えていきます。そして次に野菜を刻んで加えます。 離乳期が長いことも中国の特徴です。日本のようにステップを踏まず、離乳期を半年以上続け、その後1才を過ぎたら大人と同じものに移行しています。

Ethiopia
エチオピア人の主食は「インジェラ」というクレープ状の主食。その原料が「テフ」。このテフ、トウモロコシ、大麦などを混ぜ、粥状にしたものを生後6か月頃から食べ始める。親は指先でつまんで食べさせている。イタリアの影響でトマトソースのパスタも離乳食に出てくる。育児書などあまり普及しておらず、ママたちは看護師などの指導の下で離乳食を進めている。

France
始めは淡色野菜、そしてニンジンなどの野菜に移行し、じょじょにいろいろなものを加えていきます。けれどもほとんどの人が瓶詰めのベビーフードを利用しています。ちょっとフランスらしいメニューはアーティチョークのピュレー、鴨と野菜のカッスーレなどです。味もしっかりついています。時期は3〜4ヶ月目から始めています。大人同様、ランチに重きが置かれています。

Ghana
主食はとうもろこしかメーズなので、それをお粥状にして与えています。他にも大豆、millet あるいはGuinea corn というシリアルの一種をお粥状にして与えています。これらのお粥にミルクや魚の粉末を加えることもあります。

India
インドといえばカレー。けれども赤ちゃんは辛いものは食べていません。一般的にはダールという豆をどろどろにしてスープ状で開始です。次にいも、米、バナナをつぶしたものを与えます。もちろん粉末のシリアルなども売られています。初期の離乳が完了するとじょじょにスパイスを加えていきます。 離乳の時期においては、貧しい家庭ですと離乳期をスキップして、長い期間母乳を与えて、大人と大差変わらない普通の食事に移行することもあります。

Indonesia
バリ島では米や青豆の粥(ブブール)を与えている。その際、生命力(バユ)のバランスを気をつけなくてはいけない。たとえば、肉は熱をもつのでバユのバランスを崩しやすい。逆にりんごや砂糖は寒の食なのでバユが強まるという。

Hong Kong
今や中国の一部である香港だが、あえて香港として取り上げよう。市販の離乳食は売られているものの現地の人には定着していない。というのも気軽に大人のスープやお粥を与えているからだ。香港人は煮込んだスープには栄養が凝縮していると信じているので赤ちゃんにも離乳食としてのスタートはスープ。

Korea
韓国といえばキムチを思い浮かべる人も多いと思いますが、赤ちゃんにそのような辛いものは与えていません。むしろ韓国は日本と似ています。りんごをすったもの、お粥、野菜を細かく刻んだもの、スープなどを与えています。瓶入りのベビーフードなども食べさせています。

Panama
瓶入りのベビーフードも人気ですが、イモ類をつぶして与えるのが一般的です。このいもは OTOE, NYAME というもので長いもやさといもに似ています。バナナなどの果物をつぶしてオートミールやヨーグルトにも入れています。

Philippines
フィリピンでは主食が米、そのためご飯をスープでといたものを与えています。他にはヤムという根野菜をゆでて、つぶして与えています。果物も豊富ですからバナナをつぶして与えたり、マンゴー、パパイヤ、ココナッツジュースも利用しています。いなかの方では4歳くらいまでおっぱいを与えています。

Vietnam
ベトナムでは屋台で親が買うお粥を赤ちゃんにも与えています。ですから家で作る手間が省けます。それに加えて近所の人たちとおしゃべりをしながら、青空のもとで離乳食を与えられるなんて開放的ですよね。

日本と比べて
日本人の母親は手作りの離乳食にこだわる人が多いと思いました。ベビーフードを利用するのは手抜き、怠慢というように受止める傾向があるようです。しかし、多くの母親は赤ちゃんのこの時期、家庭にいることが多いので、それも可能なのでしょう。初期、中期、後期と忠実にステップを守ろうとするのも日本人の特徴でした。国によっては長い初期からいきなりかみかみの時期に移行する国も見られました。市販の離乳食においては、メニューが豊富なのが特徴でしょう。和食、洋食とバラエティーに富んでいます。さらに外出先に便利なレトルトやフリーズドライなどの離乳食の開発も日本は進んでいます。


まとめ
何を最初に食べているかにおいては、その国の主食がメインに使われているという特徴がありました。たとえば、日本でしたら米、フィリピン、中国も米、メキシコでしたらとうもろこし、アメリカ、イギリス、オーストラリアはシリアル(小麦粉が主成分のフレーク状のもの)、ドイツでしたらじゃがいも、イタリアでしたらパスタ、インドネシアはバナナ、というようにです。 作り方の特徴としては、どの国も水でといたり、スープで伸ばしたり、ヨーグルトに混ぜたり、母乳やミルクで薄めている国もありました。先進国の多くは瓶詰めのベビーフードに頼っていました。 離乳開始時期においては、先進国では比較的早めであるのに対して、途上国においては母乳の時期が長い特徴がありました。

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